北朝鮮兵士が韓国へ亡命、銃撃され負傷 非武装地帯
ソウル(CNN) 韓国軍合同参謀本部は13日、北朝鮮の兵士1人が軍事境界線を越えて韓国へ亡命したと発表した。越境の途中で北朝鮮の兵士に銃撃されて負傷し、病院で手当てを受けているという。
発表によると、負傷した兵士は南北を隔てる非武装地帯にある北朝鮮の哨戒所を脱出し、厳重な警備をかいくぐって韓国側にある「自由の家」を目指した。
韓国の国連軍によれば、兵士は車で軍事境界線付近までたどり着き、車を降りて徒歩で境界線を越えようとしたところを北朝鮮の兵士に銃撃された。銃撃を受けて韓国側の建物付近に身を隠し、韓国軍と米軍によって病院に搬送されたという。
北朝鮮の兵士の脱北は今年に入って3人目。6月にも2人が別々に韓国へ脱出していた。
今回脱北した兵士は韓国軍に拘束された。合同参謀本部は「北朝鮮の挑発を見越して警戒レベルを引き上げた。軍は引き続き厳戒態勢にある」と説明している。
これとは別に、13日には米国人男性が韓国から北朝鮮への越境を試みたとして、韓国側で逮捕された。
韓国国防省によれば、逮捕されたのは58歳の米国人男性で、13日早朝、北朝鮮との境界に面した漣川(ヨンチョン)郡に侵入したところを地元住民が発見し、警察に通報した。この事件については韓国の情報機関と警察、軍が捜査している。
韓国の情報機関、国家情報院(NIS)は、米国人1人が非武装地帯を抜けて北朝鮮へ入ろうとしたことを確認した。