大統領選で集計操作か、票の数え直し開始 ホンジュラス
テグシガルパ(CNN) 中米ホンジュラスの選挙管理委員会は3日、先月行われた大統領選について一部の票の数え直しを開始した。選挙後、現職候補による投票結果の操作があったとの野党候補の訴えを受け、支持者らが抗議デモを実施。政府が夜間外出禁止令を出すなど、国内で混乱が広がっている。
選管委によれば、票の数え直しは特別な手続きの下、与野党の関係者や国外からの監視者、メディアが立ち会うなかで行われる予定。
先月26日の選挙後、野党が推すテレビ司会者のサルバドル・ナスララ氏は、現職のエルナンデス大統領が選挙結果を操作したと訴えていた。エルナンデス氏はこの件について回答していない。
票の集計中だった29日に選管委のシステムがダウンし、1000の投票区について結果の変動が見られたという。野党候補のナスララ氏は、政府が意図的にシステムをダウンさせたとの見方を示し、CNNに対して5000の投票区で集計を見直さない限り、選挙結果は受け入れないと断言している。
選挙に対する抗議デモが起きたことを受け、政府は1日、10日間の夜間外出禁止令を発令した。毎日午後6時から翌日の午前6時までが対象で、輸送業者や緊急医療の従事者、政府職員などには適用されない。
3日は首都テグシガルパの路上にナスララ氏の支持者数千人が集まり穏やかなデモ行進を行った。参加者の多くは票の数え直しを求めており、CNNに対し、イデオロギーの違いではなく、だまされたとの思いからデモに加わっていると語った。