トランプ氏、化学兵器使用疑惑への対応「48時間内に決断」
ワシントン(CNN) トランプ米大統領は9日、シリアの首都ダマスカス近郊ドゥーマの反体制派拠点が化学兵器による攻撃を受けたとされる問題をめぐり、同日中または48時間以内に「決断を下す」と予告した。
トランプ氏はこの日開いた閣議の冒頭で、民間人に化学兵器を使った「凶悪な」攻撃を非難し、「このような残虐行為を許すことはできない」と強調。あらゆる対抗措置が検討対象だと述べ、攻撃の責任が「ロシアかシリアかイランか、その全てにあるのかをすぐにも突き止める」と警告した。
化学兵器によるとみられる攻撃にロシアが果たした役割についての質問には、アサド・シリア政権を支援する同国のプーチン大統領に責任がある「かもしれない」と返答。そうだとすれば、プーチン氏を含めた「全員が代償を払うことになる」と述べた。
トランプ氏は先週、軍幹部に対し、シリア駐留米軍の撤退に向けた計画を策定するよう指示していた。撤退計画はまだ有効かとの質問には「それら全てについて、きょう中にも決断を下す」と答えた。
シリア政府とロシアはともに攻撃への関与を強く否定し、反体制派が政府軍の進攻を阻止して国際社会の軍事介入を誘うために仕組んだうそだと主張している。ロシアのラブロフ外相は9日、ドゥーマに専門家チームを派遣したが化学兵器が使われた形跡は見つからなかったと主張した。
トランプ政権はちょうど1年前のこの時期、アサド政権が化学兵器を使ったとみられる攻撃への対抗措置として、政府軍の基地に巡航ミサイル59発を撃ち込んだ。