変化する中国の国防戦略<上> 財政支援通じてアフリカに進出
中国がこれまでジブチのインフラ整備のために提供した資金の総額は14億ドル以上に上る。米国のシンクタンク「世界開発センター」が今年発表した報告書によると、その額はジブチの国内総生産(GDP)の75%に相当するという。
このDCTへの投資に加え、中国の複数の国営企業は、エチオピア―ジブチ間の水のパイプラインと鉄道について、資金の提供と建設を行っている。
米国に拠点を置く非営利の研究・分析機関CNAの報告書によると、中国がジブチに提供している資金の大半は、中国輸出入銀行からの融資の形で提供されているという。
CNAは報告書の中で、中国輸銀は完全な国有銀行で、中国国務院に直属しており、中国政府から「中国企業が海外で契約を結んだり、資源を獲得したりするのを支援する」よう命じられていると述べている。
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次回「変化する中国の国防戦略<下> 世界を視野に軍事的影響力を拡大」は4月30日公開