トランプ氏、メルケル独首相と会談 米仏会談から雰囲気一転
ワシントン(CNN) トランプ米大統領は27日、ホワイトハウスでドイツのメルケル首相と会談した。先のマクロン仏大統領との会談では親密さを演出したトランプ氏だったが、メルケル氏との会談は一転してビジネスライクなものとなった。
会談では双方とも米独関係が依然として強固であることを強調。トランプ氏はメルケル氏への賛辞を惜しまず、記者会見では「たぐいまれな女性」と形容した。
しかし両者の溝は明らかで、メルケル氏がイラン核合意や貿易などの問題でトランプ氏の説得に成功した形跡はほとんどなかった。
米独関係について問われたトランプ氏は、「互恵的な関係が必要だが、現状はそうなっていない」と主張。メルケル氏やドイツ、欧州連合(EU)を非難しているわけではないとして、こうした事態を招いた歴代大統領に矛先を向けた。
トランプ氏がドイツの対米貿易黒字や国防費不足を批判するなか、メルケル氏は動じない様子で、対米関係は強固だと強調した。
共同記者会見を終えた後も、イラン核合意をめぐるトランプ氏の意図は不透明なままだった。また、鉄鋼・アルミ関税の適用除外措置を延長するかどうかについても、トランプ氏は明言を避けた。
EUへの関税適用除外をトランプ氏が続ける意向かと問われ、メルケル氏は「大統領が決めることだ」と述べた。
両者が記者団の前に姿を現したとき、マクロン氏との会見のように腕を取り合ったり、ふけを払ったりするような場面はなかった。ただ1年前の初会談時とは異なり、ぎこちない印象を与えることはなく、トランプ氏は会談の冒頭、メルケル氏との関係は外から見る以上に親密だと強調した。