パレスチナのデモ隊がイスラエル軍と衝突、3人死亡 ガザ
エルサレム(CNN) パレスチナ自治区ガザとイスラエルの境界沿いで27日、パレスチナ人のデモ隊がイスラエル軍と衝突し、パレスチナ保健当局によると参加者3人が死亡した。
当局によると、ガザ南部のハンユニスで29歳の男性が射殺された。さらに男性2人の遺体が病院へ運ばれたが、身元は公表されていない。撃たれて負傷した参加者は150人近くに上るという。
イスラエル軍は声明で、パレスチナ人1万人がフェンス沿いの5カ所で「暴動」を起こしたと発表した。現在閉鎖されているカルニ検問所付近では、数百人がフェンスに火をつけてイスラエル側へ侵入しようと、爆発物などを投げ付けたという。
境界沿いではこの5週間連続して金曜日ごとに、パレスチナ難民の帰還を求めるデモが展開されている。CNNがパレスチナ保健当局の集計を基にまとめたところによると、これまでにパレスチナ人計45人が死亡した。イスラエル軍側に死傷者は出ていない。
イスラエル軍は先週、ガザを実効支配するイスラム組織ハマスが自らの利益のためにデモを主導していると非難するビラをガザに投下した。一方、パレスチナ側は、イスラエル軍によるデモへの対応は国際法違反だと主張している。
国連安全保障理事会では最近、境界沿いの暴力について調査を求める声明が繰り返し提案され、理事国15カ国のうち14カ国の支持を得たものの、いずれも米国によって阻止された。