メルケル独首相、内相と移民政策で合意 党内対立解消へ
ベルリン(CNN) ドイツの移民政策をめぐり、メルケル首相とゼーホーファー内相が対立していた問題で、両者が難民らの流入に対する抑制策で合意したことがわかった。政治的な行き詰まりは解消に向かうとみられている。
メルケル政権は、メルケル氏が率いるキリスト教民主同盟(CDU)と姉妹政党のキリスト教社会同盟(CSU)、社会民主党(SPD)で構成されている。CSUのゼーホーファー内相はメルケル首相の掲げる移民政策に反発を示しており、内相辞任も示唆していた。
ロイター通信によれば、ゼーホーファー氏は1日に行われた党の会合で内相やCSU党首の座から退くことも示唆していたが、その後、CSUの同僚から、メルケル首相ともう一度会談して意見の相違を解消するよう促されたという。
両党は2日、申請をすでに行った国へ難民らを送り返すための施設の設立で合意したと発表した。ドイツは、そうした国々へ難民らを送還する前に、難民申請の手続きを開始した国々と連携して作業に当たるという。
メルケル首相は、今回の合意について「良い妥協点が見つかった」と述べた。ゼーホーファー氏は内相の職にとどまる意向を示した。