猛烈な台風22号、フィリピンに上陸 進路周辺に520万人
香港(CNN) 猛烈な台風22号(マンクット)は15日未明、フィリピン北部に上陸し、強風と豪雨をもたらした。救援団体は数百万人が危険にさらされていると警告している。
台風22号は現在、ルソン島北部を襲いながら西に進んでおり、南シナ海に抜けて香港や中国南部に向かう見通し。フィリピン赤十字によれば、同島北部のトゥゲガラオでは川の水位が上昇している。
上陸の場所はルソン島北東部のカガヤン州で、時間帯は現地時間15日午前2時30分ごろだった。最大風速は約75メートル、最大瞬間風速は約90メートルに達しており、ハリケーンでいえば5段階で最も強い「カテゴリー5」に相当する。
CNNの気象専門家は台風22号について、米南東部沿岸に襲来しているカテゴリー1のハリケーン「フローレンス」よりも大規模で強力かつ危険性が高いとの見方を示した。
今後は徐々に勢力を弱めていくと予想されているものの、依然として強力であることに変わりはない。
国家災害対策本部(NDRRMC)によると、予想進路から125キロの範囲には推定520万人がいるという。
台風22号は、フィリピンで6000人以上の死者を出した2013年の台風30号なみの強さと予想される。台風30号は今回よりさらに人口の多い地域を直撃していた。CNNフィリピンによると、ルソン島北部は16年の台風22号でも大きな被害を受け、家屋1万4000棟が全壊、5万棟が損壊していた。