ロシア唯一の空母、改修中にクレーン落下で甲板破損
(CNN) ロシア軍が所有する唯一の空母「アドミラル・クズネツォフ」が30日、北西部ムルマンスクでの改修作業中に破損した。空母を支えていた浮きドックが沈没し、クレーン2基が空母の甲板を直撃した。
ロシア国営メディアによると、作業中に電力供給が中断し、ドックを浮かべるためのポンプが停止したために、ドック全体が沈没した。
空母の甲板には縦4メートル、横5メートルほどの穴が開いたという。
沈んだドックは長さ330メートル、重さ約8万トンで国内最大、世界でも最大級の規模。再び浮かべるには高度な技術が必要で、少なくとも6カ月かかると予想される。
ロシア政府は事故の原因やドックの扱いを検討するため、専門の委員会を設置した。
同空母はシリア沖に展開した後、今年5月から大規模な改修が始まっていた。破損で作業が遅れる心配はないとされ、予定通り2021年には改修が完了する見通しだ。