女性の寺院参拝で暴動 1人死亡、当事者は避難 インド
警察は女性参拝者の身の安全を守るために1300人の警官を配備したが、ヒンドゥー教の伝統を理由に参拝を妨害する数千人に圧倒され、これまで参拝は実現していなかった。
2日に参拝した女性2人は、支援団体の関係者に付き添われ、山間部を抜けて同日未明、闇に紛れて同寺院に入ることに初めて成功した。
これを受けて同寺院の僧侶らは、境内を「清める」作業のため、同寺院を一時的に閉鎖した。
今回の問題は、ケララ州与党のインド共産党マルクス主義派(CPIM)と、国政与党BJPとの対立に発展している。インドのモディ首相は2日、男性の立ち入りを禁止している寺院もあると述べ、女人禁制を支持する姿勢を示した。
ケララ州では先に、500万人もの女性が集まって「女性の壁」ををつくり、両性の平等と女性の自由な参拝を訴える抗議運動を展開。「壁」の全長は推定620キロに及んだ。この運動はCPIMも後押ししていた。
ケララ州の当局者は、今後も警察が同寺院を参拝しようとする女性の身を守ると表明した。最高裁では今月、命令の取り消しを求める訴えについて審理が行われる。