野鳥の体に飾りやペンキ、もがき苦しみ30羽以上死ぬ NZ
(CNN) ニュージーランドでクリスマスツリーに飾るティンゼルのような装飾を体にくくり付けられて死んだりけがをしたりした野鳥が相次いで見つかり、保護団体が懸念を強めている。
同国の動物虐待防止団体SPCAには、体にティンゼルをくくり付けられたスズメやハトを見かけたという報告が30件以上も寄せられているという。
SPCAの広報によると、「多くはくちばしや足を使って異物を取り除こうともがいて、さらにひどく絡まり、食べることも、飲むことも、飛ぶこともできなくなった。飾りにきつく締められすぎて、血流が完全に止まった鳥もいた」
保護されてSPCAに持ち込まれても、栄養不良や衰弱がひどく、安楽死させるほかなかった野鳥もいるという。
飾りをくくり付けられて死んだり、SPCAで安楽死させたりした野鳥は2015年以来、30羽以上に上る。
8日には首都ウェリントン郊外の民家で、飾りを付けられたりペンキを塗られたりした野鳥数羽が保護された。鳥たちは脅えているものの、健康状態は良好だという。
「1匹のハトは真っ赤なクリスマスのティンゼルが羽に結び付けられ、頭と羽には赤いペンキが塗ってあった」(SPCA広報)
まだ立件はされていないものの、この民家の住人は捜査の対象になっているという。
ニュージーランドは2015年、鳥類を含む全ての動物に「知覚がある」と認定し、保護対策を強化。SPCAのような保護団体が動物虐待を摘発しやすくする措置を講じている。