インドネシア機墜落、ボイスレコーダーを回収 原因究明に期待
ジャカルタ(CNN) 189人の死者を出したインドネシア・ライオン・エアーJT610便の墜落事故で、同国海軍は現地時間の14日午前、操縦室の音声を記録したボイスレコーダーを回収した。
JT610便は昨年10月、ジャワ海に墜落し、乗客乗員全員が死亡。現場では潜水作業による捜索が続けられていた。ボイスレコーダーの発見は、最新鋭のボーイング737MAX8型機が墜落した原因の究明に向け、重要な手がかりになると期待される。
海軍の報道官によると、ボイスレコーダーは海底にたまった深さ8メートルの泥の下に埋まっていた。海軍は、墜落現場から500~1000メートルの範囲内で捜索を続けていた。
ボイスレコーダーの解析で、操縦士が交わした会話の内容が明らかになれば、JT610便の最後の瞬間に何が起きたかの解明につながる可能性がある。
インドネシア運輸当局KNKTは14日の記者会見で、ボイスレコーダーは4日間かけて乾燥させ、さらに1日がかりで洗浄を行った後、音声記録をダウンロードすると語った。
ただ、同装置は77日間も海底にあったことから破損している可能性もあり、その場合は米国に送って製造元のL3コミュニケーションズで解析する作業が必要になる。
KNKTは操縦士の会話だけでなく、操縦室の物音にも注目している。
当局者によると、現場の潜水作業では人骨の断片など遺体の一部も回収された。
同機のブラックボックスのうち、フライトデータレコーダーは11月に回収されていた。