2度目の米朝首脳会談、成果への期待乏しく
ハノイ(CNN) 米国のトランプ大統領と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長による2度目の首脳会談が、ベトナムの首都ハノイを舞台に、27日から2日間の日程で開催される。北朝鮮の非核化に向けた合意が成立するのかどうかが注目点だが、中身のある進展を予想する声は少ないのが実情だ。
昨年6月、トランプ氏と金氏はシンガポールで史上初となる米朝首脳会談に臨んだ。その後8カ月が経過しても、北朝鮮に核兵器を放棄させる取り組みは目に見える成果をあげていない。
今回のベトナムでの会談を通じ、米朝がどのような合意に達するのかは現時点で不透明なままだ。場合によっては、北朝鮮が特定の核関連施設への査察受け入れや寧辺(ヨンビョン)の核施設の破棄に合意するといった結果も起こり得る。米国としては最低でも、従来より具体的な指針を確立し、北朝鮮による核兵器の廃棄に道を開きたいところだ。
北朝鮮側の譲歩と引き換えに、トランプ氏は正式な外交関係樹立の一歩として、米朝両国の交渉係の交換を申し出る可能性がある。また朝鮮戦争の終結に正式合意することも考えられる。
米国務省のポンペオ長官は24日、2度目の会談を通じてトランプ、金両氏が北朝鮮の非核化に向けた「大きな一歩を踏み出す」ことを期待するとしながらも、両者の間でどのような合意が成立するかについては明言を避けた。
北朝鮮問題の専門家らは今回の会談に関して、成功とみなされるためには具体的な成果をあげる必要があると指摘する。米シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)で朝鮮半島情勢を担当するビクター・チャ氏は「2度目の首脳会談で実際に明確な進展がなければ、それが和平であれ国交正常化であれ、あるいは非核化であれ、多くの人の目には失敗に映ると思う。のみならず、こうした交渉の先行きを疑問視する声が上がるのは避けられないだろう」と述べた。