ブラジル大統領、銃規制を緩和 「保持は個人の権利」
(CNN) ブラジルのジャイル・ボルソナーロ大統領(64)は9日までに、銃器類の輸入や個人が年間に調達出来る実弾の量などに関する規制を緩和する大統領令に署名した。大統領令は今後30日内に発効する。
昨年の大統領選で示した公約の順守とみられる。今年1月に就任した同氏は極右主義的な主張を展開し、女性や性的少数者などへの中傷や環境保護に逆行する発言などで内外で批判を浴びている。
ボルソナーロ氏は銃規制緩和に伴う記者会見で、一定の条件を尊重し守るならば小火器の保持や所有を求めることは個人の権利であると主張した。
大統領の署名により、所持の許可を持つ銃用に購入出来る実弾の上限は従来の50個から5000個に激増し、規制対象の武器用には年間1000個認められる。
また、小火器の所持権移し替えの手続きを簡素化し、輸入規制を緩和した。小火器の輸入はこれまで類似の国産品がある場合、禁止されていた。
大統領令はさらに、収集家やハンターらが実弾入りの銃を射撃クラブまで携行することを制限していた規制も緩めた。
大統領は今年1月、銃所持の手続きをより容易にするための大統領令にも署名していた。
ボルソナーロ氏はこれまで、性的少数者の公民権上の権利はく奪につながりかねない大統領令にも署名。アマゾン地域の熱帯雨林での商業活動も認めた。