北極圏で相次ぐ山火事、「前例のない異常事態」 温暖化加速の恐れも
(CNN) グリーンランドやシベリア、アラスカなどの北極圏で、山火事の発生が相次いでいる。6月以来の発生件数は100件を超え、専門家は「前例のない異常事態」と指摘した。
このほど撮影された衛星写真は、グリーンランドやシベリアの無人地帯、およびアラスカの一部から巨大な煙が立ち上る様子をとらえている。
6月は世界で観測史上最高の暑さを観測した。欧州や米国を熱波が襲う中、7月の気温も記録を更新する見通しだ。
大気の状態に関するデータを提供しているコペルニクス大気監視サービス(CAMS)では、6月初め以来、北極圏で100件以上の大規模な山火事を観測した。
専門家によれば、北極圏の火災は過去にも発生しているが、これほどの規模になることはなかったという。
北極圏の気温は世界平均を上回るペースで上昇し、山火事が広がる条件がそろっている。CAMSの専門家は、山火事の件数についても規模についても「前例のない異常事態」と位置付ける。