イエメン分離派、南部要衝を制圧 暫定政権「クーデター」

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内戦が続くイエメンの分離派組織が、暫定政権の支配下にあった南部のアデンを制圧した/Nariman El-Mofty/AP

内戦が続くイエメンの分離派組織が、暫定政権の支配下にあった南部のアデンを制圧した/Nariman El-Mofty/AP

(CNN) 内戦が続くイエメンの分離派組織「南部暫定評議会」(STC)は12日までに、ハディ暫定政権軍との戦闘の末、南部の要衝アデンを掌握したと明らかにした。

STCの報道官はCNNに対し、アデンにある大統領宮殿や港湾、空港を制圧したと説明した。イエメンでは反政府武装組織「フーシ」が2014年に首都サヌアを掌握。これ以来、サウジアラビアの後押しを受ける暫定政権はアデンを拠点としていた。

STCの報道官は「島にある大統領宮殿の敷地には入っていないものの、出入口を押さえた」としている。

CNNではこれらの主張を確認できていない。ただ、暫定政権の内相は敗北を認め、動画で「クーデターの成功によりこの国に残る主権は破壊された」と述べた。

内相によると、動画はサウジ首都リヤドに逃れる直前にアデンで撮影した。今回の戦闘について現場から国民に声明を出した閣僚は内相だけだったという。

アデン市内の目撃証言によれば、戦闘はイスラム教の祝祭「イード(犠牲祭)」の初日に当たる11日に収まった。

国連人道問題調整事務所(OCHA)が初期段階の報告として明らかにしたところによると、戦闘では40人あまりが死亡、260人が負傷したという。

サウジ主導連合軍はこれより前、アデン防衛のため暫定政権に「直接の脅威」を及ぼす目標を攻撃し、STCに即時退去を指示したことを明らかにしていた。

南部分離を掲げるSTCと暫定政権の戦闘は、イエメン内戦の複雑さを浮き彫りにしている。双方とも北部でフーシと闘う連合軍の一員だが、STCはアラブ首長国連邦(UAE)、暫定政権はサウジの支援を受けており、以前にもアデンの支配を巡り衝突していた。

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