はしか合併症の客室乗務員が死亡 イスラエル
(CNN) 今年3月にはしかを発症し、合併症の脳炎で昏睡(こんすい)状態に陥っていたイスラエル人女性が13日に死亡した。テルアビブ近郊の病院が発表した。
女性はイスラエル国営エル・アル航空の客室乗務員で、3児の母。同航空によると、3月26日に米ニューヨーク発テルアビブ行きの便に乗務し、31日に発熱した。その1週間後には昏睡状態に陥り、はしかウイルスに起因する脳炎と診断されていた。
イスラエルの保健当局によれば、感染したのが機内だったのか、ニューヨークまたはイスラエル国内だったのかは明らかでない。子どもの頃に一度だけ、はしかワクチンの接種を受けていた。
エル・アル航空は声明で弔意を表し、スタッフに予防接種を受けさせる措置を取ったと述べた。
世界保健機関(WHO)によると、年初から今月7日までに世界ではしかに感染した患者は、疑い例も含めた概算で36万人以上。2017年には5歳未満の子どもを中心に11万人がはしかで死亡した。大半が完治するのに対し、一部の患者だけがなぜ重症化するのか、その理由は明らかでない。
イスラエルと米国ではともに近年、はしかが流行の兆しをみせている。保健当局は、予防接種を拒否する動きが一因との見方を示している。