ジョンソン英首相、離脱前の議会閉会を要請 女王が承認
(CNN) ジョンソン英首相は28日、議会を9月半ばから閉会することをエリザベス女王に要請し、女王はこれを認めた。欧州連合(EU)からの「合意なき離脱」阻止を試みる議会の審議時間を短縮する狙いとみられる。
ジョンソン氏の発表に野党は猛反発し、与党・保守党内の一部からも反発の声が上がった。
バーコウ下院議長は「憲法を踏みにじる行為」と形容。野党・労働党のコービン党首は、英民主主義の「破壊と強奪」だと非難した。
英国のEU離脱は10月31日に予定されている。ジョンソン氏は合意の有無にかかわらず31日に離脱する方針を言明してきた。
議会では合意なき離脱に反対する議員が多数派を占める。強硬離脱の阻止法案を可決する時間は事実上、閉会期間の前後数日しか残されていない。
議会再開は10月14日で、女王が上院で施政方針演説を行った後となる。
ジョンソン氏は28日のテレビインタビューで、自身のEU離脱計画に対する議会の動きを封じる狙いだとの指摘を否定。「それは全く真実ではない。我々は新たな立法プログラムの推進に取り組んでいる」と語った。
さらに議員らに宛てた書簡では、「政府の全体的な構想や離脱方針を審議する機会はある」としている。