イスラエル、レバノン国境でヒズボラと交戦
(CNN) イスラエル軍は1日、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラに軍拠点を攻撃されたことに対する報復として、レバノン側のヒズボラ拠点を砲撃したと発表した。
イスラエル軍の発表によると、ヒズボラの部隊が現地時間の1日午後4時ごろ(日本時間同日午後10時ごろ)、イスラエル軍部隊の拠点に複数の対戦車ミサイルを撃ち込んだ。この攻撃で建物1棟と軍の救急車両が損壊したが、死傷者は報告されていない。
イスラエル側はミサイルが発射された地点などを標的に、砲弾約100発とヘリコプターからの「ごく限られた」射撃で報復したという。
ヒズボラ側も1日に攻撃を実施したことを認めた。これに先立ち、ヒズボラの指導者ナスララ師は、シリアとレバノンで複数の拠点がイスラエルの攻撃を受けたとして報復攻撃を予告していた。
イスラエルは先月24日、ヒズボラを支援するイランが無人機攻撃を計画しているとして、これを阻止するためにシリアの首都ダマスカス近郊にある建物を空爆し、ヒズボラの戦闘員2人を殺害したと発表した。またレバノンの国営通信によれば、レバノン軍は1日、イスラエルの無人機が同国領空に侵入し、焼夷(しょうい)弾を投下して火災を起こしたと明らかにした。
イスラエルは最近、ヒズボラがイランからの技術移転を受け、ロケット弾を精密誘導ミサイルに切り替えようとしているとの分析結果も発表していた。
イスラエルとレバノンの国境で前回、この規模の交戦があったのは4年以上前の2015年1月。イスラエルがシリアで車列を空爆し、イラン軍の将官らが死亡したのに対して、ヒズボラが対戦車ミサイルで報復、イスラエル兵2人を殺害した。