解放されたイランのタンカーがシリア沖に、米国が画像公開
ワシントン(CNN) 欧州連合(EU)の対シリア制裁に違反したとして英領ジブラルタル沖で拿捕(だほ)され、先月18日に解放されていたイランのタンカーがシリア沖で見つかったとして、米国のボルトン大統領補佐官が6日、衛星画像を公開した。
画像は衛星画像大手の米デジタルグローブが6日に撮影した。シリア西部タルトゥースの海軍基地から約2カイリ(約3.7キロ)の沖合に、問題のタンカーが写っている。
ボルトン氏はツイッターへの投稿で、タンカーがシリアへ向かっていたのは間違いないとの見方を示し、イランは自国民を守ることよりアサド・シリア政権への支援を重視していると非難。
同国が「うそとテロ拡散」をやめない限り、制裁を緩和することはないと表明した。
Anyone who said the Adrian Darya-1 wasn’t headed to #Syria is in denial. Tehran thinks it’s more important to fund the murderous Assad regime than provide for its own people. We can talk, but #Iran’s not getting any sanctions relief until it stops lying and spreading terror! pic.twitter.com/saar05T8wt
— John Bolton (@AmbJohnBolton) September 6, 2019
タンカーは7月4日、英海兵隊とジブラルタル自治政府当局によって拿捕された。ジブラルタルに隣接するスペインのボレル外相は当時、米国が英国にタンカーの制止を要請したと述べた。
イランはタンカーがシリアへ原油を運んでいたとの見方を否定し、2週間後には英船籍のタンカーを拿捕した。
ジブラルタルはその後、イラン側から積み荷をシリアへ輸送しないとの確約を得たとして、米国の反対を押し切りタンカーを解放していた。
これに対してイラン側は、確約などしていないと主張。たとえタンカーがシリアへ向かっていたとしても、他国が口出しする問題ではないと強調した。