ロシア海軍ボート、セイウチに襲われ転覆 北極海
ロンドン&モスクワ(CNN) 北極海を航行していたロシア海軍の上陸用ボートが、セイウチに襲われて転覆していたことが25日までに分かった。けが人はいなかった。
ロシア国防省によると先週、調査団を乗せて接岸しようとしていたボートが、子どもを守ろうとしていたメスのセイウチに襲われた。
ボートに乗船していたのは、ロシア海軍の北方艦隊とロシア地理学会で構成する合同探検隊のメンバーだった。
国防省は、北方艦隊の兵士の適切な行動のおかげで深刻な事態は避けることができ、セイウチの親子を傷つけることなくボートを引き離すことができたとしている。
地理学会も声明を発表してボートの「沈没」を確認、全員が無事に岸にたどり着いたと報告した。
北極探検に野生生物や暴風雨、低温などの危険が伴うことは以前から指摘していたといい、「北極では誰も人間が来ることを想定していないことが、改めて確認された」としている。
合同探検隊は北極圏でフランツ・ヨーゼフ諸島周辺の動植物調査や氷河の観測を行っている。