シリアで相次ぐ市場の空爆、子ども12人含む19人死亡
(CNN) シリア北西部で2日、大勢の人でにぎわう市場が相次いで攻撃され、地元のボランティア団体や人権団体によると、子ども12人を含む少なくとも19人が死亡した。
市民ボランティア組織の「ホワイトヘルメッツ」によると、反体制派の最後の拠点となっているイドリブ県では2カ所の市場が空爆され、少なくとも9人が死亡した。
ホワイトヘルメッツが公開した映像には、現場から死傷者が運び出される様子や、血だまりのできた地面にレタスやタマネギが散乱する様子が映っている。
顔から血を流しながら父親を探して泣き叫ぶ幼い少女の映像もあった。
CNNでは、こうした映像の信憑性(しんぴょうせい)は確認できていない。
ホワイトヘルメッツは今回の攻撃について、ロシアの助けを借りて定期的に同地を空爆しているシリアのアサド政権による攻撃だったと訴えている。シリア政府は過去に、イドリブ県を奪還するためテロリストを標的にしていると説明していた。
イドリブ県が空爆された数時間後、近隣のタルリファートでも市場が攻撃され、クルド人勢力率いる「シリア民主軍(SDF)」によると、子ども8人を含む10人が死亡した。国連児童基金(ユニセフ)によれば、ほかにも少なくとも子ども8人が負傷している。
ユニセフによれば、シリア北部で過去4週間の間に犠牲になった子どもは、これで少なくとも34人に上る。
タルリファートの住民がCNNに語ったところによると、2日に攻撃された市場は子どもたちの遊び場になっていた。死傷者の多くは2018年のトルコによる攻撃を受けて避難してきたクルド人だった。
地元の人権団体によれば、タルリファートで死亡したのは3歳~15歳の子どもだった。重傷者もいることから、死者はさらに増えると予想している。