フランシスコ教皇、外交部局高官に女性任用
(CNN) ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇は16日までに、教皇庁(バチカン)の外務局次官に、イタリア人の女性弁護士であるフランチェスカ・ディジョバンニ氏を任命した。
バチカンの国営メディア「バチカンニュース」が伝えた。国務省に属する外務局は政治活動や外交面を担当。国務省内で次官級の職位に女性が任用されるのは初めてとした。最も革新的な教皇の1人とのフランシスコ教皇の評価をさらに強める人事ともなっている。
ローマ・カトリック教会は現在、聖職者には男性のみを叙任しており、バチカンの官僚も男性が支配している。
バチカンニュースによると、ディジョバンニ氏は自らは考えもしなかった任命に驚いたとし、「教皇は前例のない決定を下した。女性に対し注意を払っていることを示した」と指摘。「責任は女性であるという事実より職務に関連してある」と続けた。
職務上の抱負については、対話を助長させ外交的な解決方法を模索する重要性に触れた。
教皇は元日に開いたミサで、女性に対する暴力を指弾し、男女平等の大事さに言及。その上で「意思決定の過程に女性を全面的に参加させるべき」とし、「女性を前進させる全ての1歩が人類全体を前進させる1歩になる」と強調していた。
ディジョバンニ氏はイタリアのシチリア島パレルモの出身。国務省に過去27年間勤めている。法律の学位を取得し、移民、難民、国際人道法や女性の地位問題などに取り組んできたという。