全土対象の封鎖措置、来月3日まで延長 インド首相が発表
ニューデリー(CNN) インドのモディ首相は14日のテレビ演説で、全土を対象とした新型コロナウイルス対策の封鎖措置を来月3日まで延長すると発表した。
同国では先月24日から3週間の予定で始まった封鎖措置が、この日に期限を迎えることになっていた。
モディ氏は鼻と口を覆った布を外して演説に臨み、「私から全国民に求めるのは、新たな地域への感染拡大を何としても阻止することだ」と述べた。
封鎖措置では水道や電気、医療、消防、食料品販売、各市の事業など必要不可欠なサービス以外が全て禁止され、通常の店舗や商業施設、大小の工場、オフィス、市場、礼拝施設などが閉鎖となった。長距離バスや地下鉄の運行、建設工事もストップしている。
モディ氏は演説で、全国民が3日まで、引き続き厳しい制限を守らなければならないと語った。ただし感染拡大を免れている一部の州については、「重要な活動」の再開を条件付きで認めると説明。15日に詳細な指針を発表すると述べた。
演説に先立ち、感染者が特に多い西部マハラシュトラなど複数の州は独自に、封鎖措置を30日まで延長すると発表していた。
米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、インドで14日までに報告された感染者は1万363人、死者は少なくとも339人。
モディ氏は演説で「皆さんは自分自身と国を守るため、困難に立ち向かってきた」「国のために規律正しい兵士として任務を果たしている」と激励。諸外国と比べて感染拡大が抑えられていると強調し、「迅速な対応を取っていなければどんな事態になっていたか、想像もできない」と語った。