アフガンの病院と葬儀会場に攻撃、死者数十人 大統領はタリバーン非難
アフガニスタン・カブール(CNN) アフガニスタンで12日、首都カブール市内にある病院が襲撃され、数時間後に東部ナンガルハル州の葬儀会場が自爆攻撃を受けた。死者は合わせて数十人に上り、ガニ大統領は同日の演説で反政府勢力タリバーンを非難した。
アフガン内務省などによると、カブール西部にある病院は同日午前10時ごろ、武装した3人組に襲われた。複数の看護師や産婦、新生児2人を含む少なくとも11人が死亡、15人が負傷した。
病院は100床の規模で、国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」が産科病棟を運営している。MSFのツイートによると、襲撃時には周囲に爆発音や銃声が響いた。
患者や職員少なくとも80人が建物の外へ避難した。実行犯の3人は全員、警察が殺害した。
ナンガルハル州では、警官の葬儀が行われていた会場で1人が自爆し、地元当局によると少なくとも24人が死亡、68人が負傷した。葬儀には政府、議会関係者も参列していたという。
ガニ大統領は同日、国民に向けた演説で両事件を強く非難。治安部隊に対し、タリバーンへの攻撃再開を指示した。
一方、タリバーン側は報道担当者のツイートを通して関与を否定した。
タリバーンは今年2月末、米国との和平合意に調印している。
カブールの病院周辺はイスラム教シーア派を信仰する少数民族ハザラ人が多く住む地区。ここ数年のうちに何度か大規模な自爆テロが発生し、いずれも過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が犯行声明を出していた。