ロヒンギャ難民キャンプで初の感染死、増加懸念 バングラデシュ
(CNN) 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は3日、バングラデシュのコックスバザール市近くにある難民キャンプでミャンマーでの迫害から逃れてきた少数派イスラム教徒ロヒンギャの71歳男性が新型コロナウイルス感染症で死去したことを確認したと報告した。
同キャンプで新型コロナが原因で死亡したロヒンギャは初めて。男性はコックスバザール市近くで感染したという。キャンプ内での感染は先月初めて確認されていた。
世界最大規模ともされるこの難民キャンプに収容されるロヒンギャは約100万人。大半は狭くて密集した貧弱な衛生環境で暮らしているためさらなる感染拡大や死亡者の増加が懸念されている。
世界保健機関(WHO)によると、同キャンプの難民の間の感染者数は今月2日の時点で29人。コックスバザール市のより広い範囲では729人で犠牲者は16人。感染者数などは増え続けているとした。
WHOは声明で難民対象の検査の実施、陽性反応を示した場合の十分な治療施設の確保、接触相手の追跡や感染した可能性がある該当者の隔離などに懸命に取り組んでいると述べた。