空港に置き去りの新生児、父母を特定 カタール
(CNN) カタールの首都ドーハの空港で先月2日、新生児が置き去りにされた事件で、同国の検察は23日、子どもの父母を特定したと発表した。
空港では当時、母親を捜すためとして乗り継ぎのオーストラリア人女性客ら20人近くが診察を強要され、モリソン豪首相が非難声明を出した。カタール政府は先月28日に遺憾の意を表明していた。
発表によると、子どもを産んだのはアジア国籍の女性で、その後ドーハ発の便で出国している。検察が殺人未遂容疑で逮捕する手続きを開始した。有罪となれば最大で禁錮15年の刑が科される。
検察はさらに、女性客らの診察にかかわった複数の空港職員も罪に問われ、最大で禁錮3年の刑を言い渡される可能性があると述べた。診察を指示した職員らに違法行為の自覚はなかったとされる。
調べによると、母親はアジア国籍の男性と関係を持って妊娠した。出産直後に子どもの写真を男性に送り、「子どもを捨てて国に逃げた」と書いていた。
母親は空港のトイレのごみ箱に子どもを放置したうえで出発便に搭乗したとみられる。出産した日時や場所、父親が見つかった経緯などは公表されていない。
カタールでは婚外交渉が法律で禁止されているため、出産後に投獄を恐れた母親が子どもを遺棄するケースは珍しくない。