WHO調査団の入国難航、誤解の可能性と中国当局
(CNN) 新型コロナウイルスの起源を調べるため世界保健機関(WHO)が派遣した調査団の入国を中国が認めていないとされる問題で、同国当局は7日までに、WHOとの密接な協議は続いており、湖北省武漢への訪問のための最終的な調整を図っているとの見解を示した。
中国外務省の報道官は6日の会見で、双方の間に「誤解が生じた可能性がある」と表明。「私の理解によれば、国際的な専門家の訪中の具体的な日時や段取りの詳細について綿密な協議が続いている」と主張した。
「我々は接触を通じ出来るだけ早く段取りを最終的に決めることを望んでいる」ともした。
武漢では新型コロナウイルスが2019年12月に初めて検出され、人間への感染が多発する最初の「震源地」となってもいた。
WHOによる専門家の現地派遣は昨年10月に中国と合意。専門家と中国の受け入れ側との接触はオンライン会議システム「Zoom(ズーム)」を通じて実施されていたという。
WHOのテドロス事務局長は5日の記者会見で、母国をそれぞれ離れて武漢へ既に出発した2人の調査団が中国に入国出来ないでいる現状への強い失望感を表明。入国に必要な許可を出していないともし、名指しで中国への不満をぶつける異例の対応を示した。