反政府組織、要衝の大部分を「支配下」に イエメン
(CNN) 中東イエメンの反政府組織「フーシ」が北部の要衝マーリブの14地区のうち10地区を支配下に置いたことがわかった。フーシの外交部門の幹部が3日、CNNに明らかにした。
しかし、マーリブの主要な中心部については依然としてサウジアラビアが支援しているイエメン政府の支配下にあるという。
フーシ幹部によれば、マーリブの大部分はフーシの支配下に入った。14ある地区のうち国際社会が認めているイエメン政府が実効支配しているのは2地区にとどまり、2地区では戦闘が続き、残りの地区はフーシの支配下にあるという。
イエメン政府にとって最後の北部の要衝であるマーリブでの戦いは両陣営にとって重要だ。
石油資源の豊富なマーリブの支配権をめぐり、サウジの支援するイエメン政府軍とフーシとの攻防が激化している/AFP/Getty Images
マーリブはイエメンでも最大規模の石油施設があり戦略的に重要だ。同地での戦闘は激化し、今年に入って新たな軍事攻撃が始まった。
フーシの報道部門によれば、サウジ主導の連合軍はフーシの拠点に対する空爆を継続しており、イランが後ろ盾になっているフーシを押し返している。しかし、フーシはマーリブの周辺すべての実効支配に向けて前進していると述べた。
イエメン政府のアフマド・アワド・ビン・ムバーラク外相はCNNの取材に対し、国際社会がマーリブに対する攻撃を停止するようフーシに繰り返し呼び掛けを行っているにもかかわらず、フーシは攻撃を激化させ続けており、今週はマーリブに対して15発を超える弾道ミサイルを撃ち込んだと述べた。