ナイジェリアで刑務所襲撃、受刑者1800人以上が脱走 大統領は「テロ」と非難
(CNN) ナイジェリア南部イモ州の刑務所に5日、武装集団が侵入して爆発を起こし、1800人以上の受刑者が脱走した。ブハリ大統領は滞在先の英国で非難声明を出した。
刑務当局の報道担当者によると、脱走した1844人のうち6人はその後、自主的に帰還した。襲撃後に逃走せず、刑務所にとどまった受刑者も35人いたという。
同担当者によれば、武装集団は5日午前2時すぎ、刑務所の管理棟を爆発物で攻撃して敷地内に侵入した。
警察は、同国からの分離独立を求める非合法組織「ビアフラ先住民族(IPOB)」と傘下の民兵組織「東部治安組織(ESN)」による犯行との見方を示した。
警察によれば、武装集団はこれに先立ち、州の警察本部を襲って武器庫への侵入を図った。警官隊がこれを阻止し、死者は出なかったという。
英国で療養中のブハリ大統領は報道官を通して声明を発表し、襲撃を「テロ行為」と非難。捜査機関に脱走囚の拘束と犯行グループの逮捕を指示した。
IPOBのナムディ・カヌ指導者はCNNとのインタビューで事件への関与を否定する一方、若者を中心に政府への怒りや不満が広がっていると主張。「治安部隊に身内を殺された人々が報復を図っている」との認識を示した。