生徒73人、武装集団が拉致 身代金目的の誘拐頻発 ナイジェリア
(CNN) ナイジェリア北西部ザムファラ州で、州立学校の生徒少なくとも73人が武装集団に連れ去られる事件が起きた。同州当局者は2日、CNNの取材に対し、これ以上の襲撃を避けるため、州内の学校を休校にしたことを明らかにした。
地元警察によると、マラダン地区にある州立校が1日、武装集団に襲撃され、生徒たちが誘拐された。
警察は誘拐された子どもたちを発見・救出するため、軍と連携して捜索救助隊を出動させ、再度の襲撃に備えて警戒を強めている。
州当局者によると、事件を受けて州内の小中学校は休校とした。ただ、現在試験中の学校に対しては試験が終わるまで残るよう促し、そうした学校には厳重な警備を提供すると説明した。
ナイジェリアでは別の州でも子ども91人が誘拐される事件があり、家族が多額の身代金を払った後に解放されていた。
国連児童基金(ユニセフ)のナイジェリア代表ピーター・ホーキンス氏はザムファラ州の誘拐事件について、同州の教育や治安態勢のもろさを浮き彫りにしたと指摘する。
「脅迫の目的で生命が危険にさらされている73人の子どもだけでなく、ザムファラ州の全ての子どもたちが学校に行って学習することを阻まれた」とホーキンス氏は述べ、ナイジェリアの子ども推定130万人が、頻発する武装集団の学校襲撃によって影響を受けていると言い添えた。
身代金目的の誘拐はナイジェリアで重大な問題になっている。ザムファラ州など北西部の州では今年に入り、児童や生徒が集団で誘拐される事件が相次いでいた。