女性殺害の英警官に仮釈放なしの終身刑 誘拐と強姦、殺人の罪で
裁判官は被告に対し「あなたはサラ・エバラードさんの家族や友人の人生に取り返しのつかない傷を与え、市民が警察に寄せる信頼を傷つけ、自分の家族を完全に裏切った」と述べた。
被告席に立ったカズンズ被告はうなだれて目を閉じていた。裁判官は法廷での被告の姿勢について「真の悔恨が見られない」と批判した。
カズンズ被告の弁護士は被告が早期に罪を認めた点や、心から悔いていること、潜在するうつ状態、前科がないことなどを理由に仮釈放なしの終身刑を科さないように主張したが、認められなかった。
法廷にはエバラードさんの家族や友人が集まった。判決を受けて家族はカズンズ被告に言い渡された量刑に満足しているとコメント。「状況をよくしたり、サラを元に戻してくれるものは何もないが、彼が永遠に服役すると知って少し安堵(あんど)した」と述べた。
裁判所の外でサラ・エバラードさんの名前を持つ女性=9月30日、英ロンドン/Daniel Leal-Olivas/AFP/Getty Images
英国ではエバラードさんの事件をきっかけにソーシャルメディア上で女性から悲しみや怒りの声が相次ぎ、性的暴行の経験談を共有する動きが広がった。英国での女性や少女に対する暴行事件のまん延にも注目が集まるようになった。