英仏海峡の移民ボート沈没、英仏間の言葉の応酬が激化
両首脳は移民の渡航を防ぐ共同の取り組みを強化することで合意したものの、相手方の対策が不十分だと互いに批判をしている。
フランス側が発表した24日夜の英仏首脳による電話会談の内容によると、マクロン氏はさらに踏み込み、ジョンソン氏に対して移民危機を国内向けに政治利用するのをやめるよう促した。
ジョンソン氏は、さらなる犠牲者を防ぐためにすぐに取られるべき5つの対策を書簡でマクロン氏に伝えたとツイッターに投稿。共同パトロールなども含む内容で、「英国に行こうとする人々がすぐに戻される状況になれば、密航業者の手に命を委ねようとする人々の動機はかなり減る」と述べた。
遺体が運ばれたとみられる倉庫に男性が担架を運ぶ。少なくとも移民27人が亡くなった=24日/PA/Sipa
25日にも政治家の間で非難合戦が続いた。
フランスから多くの移民が到着する英ドーバー選出のナタリー・エルフィック議員はCNNに対し、英仏海峡での事故は「完全に予測できた」との見方を示し、これはフランスが解決すべき国境警備の問題だと位置づけた。