トンガ首相、火山噴火は「かつてない災害」 NZ当局はさらなる噴火と津波を警告
世界保健機関(WHO)の瀬戸屋雄太郎トンガ連絡事務所代表は、援助物資を積載した飛行機の到着は20日に到着すると考えていると述べた。
同代表は19日、CNNの取材に対して災害発生当時の状況を説明。「噴火の後は当初、屋根から雨のような音がしていたが、実際は雨ではなく、空から降ってきた小さな粒子だった」と話した。この粒子の後には非常に細かな火山灰が続き、翌朝までには「各所で2センチ積もった灰色の雪」といった様相を呈したという。現在も除去作業が続いており、救助隊員らは不足している安全な飲料水の配送に追われている。
国際赤十字・赤新月社連盟の太平洋地域代表部でトップを務めるケイティー・グリーンウッド氏は、「安全な飲料水へのアクセスを確保することは喫緊の最優先事項」とし、下痢やコレラといった疾病のリスクが高まっていると指摘した。
また同国は、新型コロナ感染症のパンデミック(世界的大流行)の間、感染例の報告が1件にとどまっており、オミクロン変異株が急速に拡大する国々から訪れた援助関係者が、新型ウイルスを持ち込んだ場合、同国初の流行が起きる懸念もある。WHOで太平洋地域における新型コロナ感染症の関連事項を統括するショーン・ケーシー氏によれば同感染症を地域社会にもたらすリスクがあるため、同機関はトンガに対して国際援助チームを派遣しない意向だという。