国連総会、ロシアのウクライナ侵攻を非難
(CNN) 国連総会は2日、ロシアによるウクライナ侵攻を非難する決議案を圧倒的多数で採択した。世界が警鐘を鳴らしてロシアを非難する形となった。
投票結果は賛成141カ国、反対5カ国、棄権35カ国。この結果が議場のスクリーンに表示されると、珍しく起立しての拍手が起こった。
投票結果に拘束力はないものの、世界で一定の政治的重みを持つといえる。ただ、ロシアの軍事侵略に変化を迫る効果があるかは疑念が残る。
決議ではまた、ロシアに対し「国際的に認められた国境内側のウクライナ領土から即時かつ完全、無条件に撤退する」ことを要求した。
採決前にはウクライナのキスリツァ国連大使が場内から異例の拍手を受ける場面もあった。
国連のグテーレス事務総長は採決直後に決議案の採択を称賛。「国連総会のメッセージは明瞭だ。今すぐウクライナでの敵対行為をやめよ。銃声を静めよ。対話と外交への扉を開け」と述べ、ウクライナの領土的一体性と主権を国連憲章に則して尊重する必要性を訴えた。
さらに「我々には一刻の猶予もない。紛争の過酷な影響は明白だ」とした上で、「ウクライナ国民にとって現状は悪いものだが、これがもっと大幅に悪化する恐れがある。刻々とそのときが近づく様はまるで時限爆弾のようだ」とした。