車爆発で中国人教師ら4人が死亡 パキスタン南部カラチ
(CNN) パキスタンの最大都市、南部カラチで26日夜に車が爆発し、乗っていた中国人教師3人と運転手が死亡した。
パキスタン内相がCNNに語ったところによると、現場はカラチ大学の中国語学習センター付近。南西部バルチスタン州の分離独立を主張する過激派組織「バルチ解放軍(BLA)」が、自爆攻撃だったとする犯行声明を出した。
中国外務省によると、この爆発でさらに中国人教師1人が負傷した。同省は声明で犯行を強く非難し、パキスタン当局に徹底捜査と犯人の処罰、再発防止策を求めた。
シャリフ首相も非難声明を出した。
パキスタンでは近年、中国人や中国系施設を狙ったテロが続発している。昨年は北部の水力発電所建設現場へ向かうバスが爆発し、中国人技術者9人を含む13人が死亡。当局はアフガニスタンを拠点とする反政府武装組織「パキスタン・タリバン運動(TTP)」の仕業だと主張した。
BLAが中国人を狙った攻撃も相次いでいる。アフガン、イランとの国境に位置するバルチスタン州は、中国が主導する巨大経済圏構想「一帯一路」の大規模事業「中国パキスタン経済回廊(CPEC)」の中核となる地域。BLAはこれに対し、中国が搾取を企んでいると反発してきた。
BLAはカラチで2018年に中国総領事館が襲撃された事件や、20年に証券取引所が襲われた事件でも犯行声明を出した。