中国東方航空機墜落、意図的な操作の可能性 米紙報道
香港(CNN) 3月に中国東方航空の旅客機が墜落した事故は、意図的な操作だった可能性が指摘されている。米紙ウォールストリート・ジャーナルが、事故機の飛行データ記録装置を調べている米当局者らの暫定的な見方として報じた。
同紙が調査内容に詳しい関係者らの話として伝えたところによると、記録装置のデータは、同機が操縦室の人物からの指令で急降下したことを示している。
中国の国営メディアは、飛行データと音声の記録装置が現場から回収され、米首都ワシントンの国家運輸安全委員会(NTSB)へ送られたと伝えていた。
同紙によれば、米調査チームは操縦士の行動に注目しているが、機内の何者かが操縦室に侵入して墜落させた可能性もあるという。
中国側の調査チームから、これまでに機械的、技術的な問題が見つかったとの発表はない。
中国東方航空は同紙に対し、機体に問題があったかどうかを判断できる証拠は見つかっていないとしたうえで、操縦士の健康状態や家庭環境、経済状況は良好だったと述べた。
中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報が中国民用航空局(CAAC)の話として伝えたところによると、NTSBはCAACの問い合わせに対し、調査に関する情報をメディアに流出させた事実はないと主張した。
CAACは先月20日に発表した暫定報告の中で、回収された記録装置に重大な損傷があると述べる一方、乗務員や整備スタッフの要件、積載物、天候、事故発生までの交信内容に問題はなかったとしていた。
意図的な墜落とのうわさは先月初めに中国のネット上で拡散したが、CAACは同11日の会見でこれを否定し、調査の妨げになると叱責(しっせき)していた。