酷暑は「命にかかわる問題」 アジアの出稼ぎ労働者ら
何年も前から専門家らが予測してきた通り、気候危機によって世界の異常気象が激しさと頻度を増している。この夏はすでに米英、ポルトガル、フランス、中国などで高温警報が出た。気温は今後さらに上がると、専門家らは予想する。
最近の熱波で、各国政府や国際機関、国連などは人々に屋内で過ごし、エアコンをつけるよう呼び掛けた。だが最も高リスクのグループである出稼ぎ労働者にとって、それはほぼ不可能だ。シンガポールやマレーシアの屋外現場で、酷暑にさらされながら働くしかない。
ショッピングセンターなどエアコンのある公共施設には入れない。地主やテナントが市民からの苦情を避けるため、入場を禁じているからだという。公園や木陰、橋の下で暑さをしのぐ。
酷暑の中扇風機を運ぶ男性=インド・コルカタ/Indranil Aditya/NurPhoto/Reuters
バングラデシュ出身の労働者アーナフさんは、マレーシア南部のアブラヤシ農園で毎日12時間働いた後、7人がすし詰め状態で換気の悪い寮の7人部屋で寝苦しい夜を過ごす。