ウクライナ侵攻前の世界情勢の復元は不可能、独外相

ベルリンでの記者会見で発言するドイツのベアボック外相/Lisi Niesner/Reuters

ベルリンでの記者会見で発言するドイツのベアボック外相/Lisi Niesner/Reuters

(CNN) ドイツのベアボック外相は27日までに、ロシアによるウクライナ侵攻が半年の節目を迎えたことを受け、恒久的な変質を強いられた世界情勢はもはや以前の構図には戻り得ないとの認識を示した。

首都ベルリンでアイスランドのギルバドッティル外相と共に臨んだ記者会見で述べた。

ベアボック氏は、ロシアのプーチン大統領は侵攻開始直前の2月23日の最後の転機でも数多くの話し合いの提案に応ぜず、自国を現在までこれまでにない長い闇夜の状態に陥らせたと主張。この間、悔恨の姿勢も見せず真摯(しんし)な交渉も持ちかけなかったとした。

こういう情勢のなかで、仮に侵攻前の国際情勢の復元を求める声が出たとしても、その意図は十分に理解出来るがかつての世界はもう存在し得ないと指摘。「過去半年で起きたことは元に戻せない」と説いた。

「この残忍な侵略戦争がある限り、ドイツは軍事援助や自衛の権利を支える努力を続ける」と宣言。一方で、ドイツ自身もバルト諸国が直面している安全保障上の脅威などを認識し、自国の防衛能力の保持に努めると強調した。

一方、ギルバドッティル外相もウクライナ支持の立場にあることを表明。ロシアには侵攻の説明責任があるとし、同国に目標を達成させてはいけないとし「ウクライナは勝利を収めなければならない」と訴えた。

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