リビア首都で武力衝突 死者23人、負傷者140人
(CNN) リビアの首都トリポリで26日から27日にかけ、対立する武装グループが衝突して激しい銃撃戦と爆発が起き、保健当局によると少なくとも23人が死亡、140人が負傷した。
SNSに投稿された写真や映像には、住宅を含む建物数十棟が破壊され、複数の車が破損したり炎上したりする様子がうつっている。
リビアでは2011年にカダフィ政権が崩壊した後、14年から分裂状態が続いている。西部のトリポリを拠点とするダバイバ暫定首相の国民統一政府(GNU)に対し、東部のリビア国民軍(LNA)と連携する代表議会はバシャガ元内相を首相に選出。バシャガ氏がGNUを違法として打倒を目指すのに対し、ダバイバ氏は選挙による平和的な政権移行を主張してきた。
GNU側の国営リビア通信(LANA)によると、トリポリ市当局は治安悪化の原因が国民合意政府(GNA)とLNAの双方にあると非難し、国際社会に民間人の保護を要請した。
国連リビア支援ミッション(UNSMIL)は27日のツイートで、無差別攻撃や住宅地への砲撃を含む衝突で民間人の犠牲者が出たり、病院などの民間施設が損壊したりしていることに「深い懸念」を表明。敵対行為の即時中止と国際人道法の順守を求めた。