プーチン氏の「弾劾」呼び掛け、自治体当局者に罰金か ロシア
(CNN) ロシア第2の都市サンクトペテルブルクの自治体の当局者がプーチン大統領の弾劾(だんがい)訴追を呼び掛け、警察に呼び出された。罰金が言い渡されるとみられている。
ロシアで反体制的な見解が示されるのは異例。サンクトペテルブルクにあるスモルニンスコエ地区の議員は連邦議会下院に対し、プーチン氏を反逆容疑で弾劾訴追するよう求めた。
要望書を執筆したドミトリー・パリュガ氏は、ツイッターにプーチン氏の容疑を列挙。軍隊よりも職場で活躍すべき健康なロシア人男性の大量殺りく、ロシアの景気低迷と頭脳流出、フィンランドとスウェーデンの加盟を含む北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大、「特別軍事作戦」が逆効果に終わったことを挙げている。
パリュガ氏ともう1人の議員はツイッターに、サンクトペテルブルク市警が出した召喚状を投稿。罪状は「支配層の信用をおとしめたこと」だった。
その後のパリュガ氏の報告によると、警察に呼び出された議員4人のうち2人は釈放された。全員に罰金が言い渡される見通しだという。
ロシア政府はウクライナ侵攻に対する批判を封じ込めようと躍起になっている。人権団体「OVDインフォ」によると、ロシアでは侵攻開始以来、1万6437人が反戦活動で逮捕または拘束された。