ロシア、米欧に対抗措置を警告 ウクライナでの戦争に関与拡大で
(CNN) ロシアのリャブコフ外務次官は11日、米国と欧州の同盟諸国がウクライナでの戦争への関与を拡大していることに対し、対抗措置を取る可能性があるとの警告を発した。
ロシア国営RIAノーボスチ通信によると、リャブコフ氏はロシアが「非対称的」な措置を含めた「しかるべき対抗措置」を取らざるを得ないだろうと語った。
米国や北大西洋条約機構(NATO)との直接対決がロシアの国益に反することは言うまでもないとしたうえで、欧米諸国が制御不能なエスカレーションの危険性を認識することを願って警告を発すると述べた。
これに先立ち、ロシアのアントノフ駐米大使も10日、米国と欧州の同盟諸国に対して、ウクライナへの武器提供を進めれば戦争はさらにエスカレートする恐れがあると警告した。
ロシア大使館の発表によると、アントノフ氏は欧米諸国が越えてはならない一線に近付いているとの見方を示し、「一線を越えないことを求める。ウクライナ政権に殺傷兵器を送り込むことをやめよ。新たな犠牲者と破壊をもたらし、紛争をさらに長引かせるばかりだ」と呼び掛けた。
バイデン米大統領は10日、ウクライナのゼレンスキー大統領との電話会談で、高度な防空システムの供与を含む軍事支援の継続を表明した。
アントノフ氏は、バイデン政権による対ウクライナ支援の拡大はさらなるエスカレーションを招き、ロシアとNATOが衝突するリスクを高めることになると主張した。