イランのジャーナリストら数百人、記者2人の解放求める声明
(CNN) イランで風紀警察に拘束されて死亡したクルド系女性マフサ・アミニさんのニュースを報じた後、収監された記者2人の解放を求めて、現地のジャーナリストら300人あまりが30日に声明を出した。
改革派の有力紙シャルグに勤務するニルファール・ハメディ氏とエラヘ・モハンマディ氏は現在、首都テヘランのエビン刑務所に収監されている。
これに対して「報道の自由はジャーナリストだけでなく、社会全体の権利だ」と主張し、両氏の解放を求める声明に、記者やカメラマン、メディア活動家ら300人が署名した。
声明は「われわれの社会は検閲や制限なしで、何が起きているかを適時知る権利がある」と強調。両氏のような信頼できる市民がいなければ「イラン社会は現在の世界における複雑な脅威に対応できない」と断じている。
イラン情報当局は30日、両氏が国外で教育を受け、外国メディアに情報を流していると非難した。ハメディ氏がジャーナリストの身分を隠れみのにして、反体制運動をあおっているとも主張。同氏はアニミさんが搬送された病院に真っ先に到着して親族らを挑発し、病院のベッドに横たわるアニミさんの写真を最初に流したと述べた。
シャルグの最高経営責任者(CEO)はこれに対し、ハメディ氏はアミニさんの写真を公開していないと反論した。
ハメディ氏の夫もツイッター上で、同氏が出した写真はアミニさんの死を知った遺族が抱き合う場面だけだと述べた。
米ジャーナリスト保護委員会(CPJ)によると、イランではアミニさんの死をめぐる抗議デモが始まってから、少なくとも46人のジャーナリストが収監されている。