ボルソナーロ氏、政権移行の協力示唆 大統領選敗北は認めず
(CNN) ブラジルのボルソナーロ大統領は1日、大統領府で短い演説を行い、「引き続き我が国の憲法が命じる内容を全て遂行する」意向を示した。10月30日の大統領選で左派のルラ元大統領に敗れた同氏は、それ以降沈黙を守っていた。
敗北を明確に認めはしなかったボルソナーロ氏だが、演説では権力の移行に協力する意図がうかがえた。
同氏の後に演壇に上がったシーロ・ノゲイラ大統領首席補佐官は、ルラ氏の政権移行チームが手続きを開始するのを待っていると説明。ボルソナーロ氏からも承認された通り、「然るべきときに、法に基づき、政権移行プロセスを開始する」と述べた。
短い演説の中で、ボルソナーロ氏が選挙結果に異議を唱えることはなかった。同氏は自らに投票した有権者に感謝を表明する一方、「常に非民主的とのレッテルを貼られてきた」と批判的な人々を攻撃した。
ルラ氏を祝福する言葉はなかった。大統領選での得票率はルラ氏の50.9%に対しボルソナーロ氏は49.1%。ルラ氏の得票数は6000万票を超え、ブラジル史上最多を記録した。