タリバン、NGO女性職員の勤務を禁止 国連などが非難声明
(CNN) アフガニスタンの実権を握るイスラム主義勢力タリバンは24日、国内と国際的な非政府団体(NGO)に所属する女性職員の勤務を禁止した。
タリバン暫定政権の経済省が、アフガンで活動許可を得ているすべてのNGOに書簡で通知し、同省報道官がCNNに本物の書簡であることを確認した。違反したNGOは活動許可を取り消すという。
書簡は禁止の理由について、最近ヒジャブ(髪を隠す布)の着用義務をはじめ、イスラム国家としての法と規則が守られていないという重大な報告があるためと説明した。
タリバンは20日、女性の大学教育を停止したばかり。暫定政権の高等教育相は22日の記者会見で、女性が服装規定などイスラム教の価値観に従わないためだと述べ、例として男性の保護者を同伴しない移動を挙げていた。
国連は24日の発表に対して「女性の勤務を禁止することは最も基本的な人権の侵害であり、明らかな人道原則違反だ」と非難する声明を発表。タリバン指導部と面会して説明を求める構えを示した。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルはタリバンに勤務禁止をただちに撤回し、権力の乱用をやめるよう求めた。
米国のブリンケン国務長官もツイッター上で「深い懸念」を表明し、「女性は世界各地の人道活動で中心的役割を果たしている。この決定はアフガン国民に壊滅的な打撃を与える恐れがある」と指摘した。