英裁判所、在独大使館の元警備員に禁錮刑 ロシアのためのスパイ活動で

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ロシア当局者になりすました英諜報員と接触する様子を隠し撮りされたスミス被告/Metropolitan Police/Reuters

ロシア当局者になりすました英諜報員と接触する様子を隠し撮りされたスミス被告/Metropolitan Police/Reuters

ロンドン(CNN) 英裁判所は17日、独ベルリンにある英国大使館の元警備員に禁錮13年超の刑を言い渡した。元警備員はロシアのためのスパイ活動を行っていたとして罪に問われていた。

マーク・ウォール判事によると、58歳のデービッド・バランタイン・スミス被告は2018年から21年にかけ、英大使館から「人の目を盗んで」情報を収集。それらの一部は明確に「機密」情報とされていた。その後それらの情報を、「現在進行形で」結ばれている関係の一環としてロシアに売り渡したという。

ロイター通信の報道によれば、ウォール判事は被告の犯罪について、ロシアに協力する意図があったと指摘。そうした動機は英国の国益を損なうものだったとの見解を示した。

「ロシアから対価をもらい、背信行為に手を染めた」(ウォール判事)

当該の機密文書の中には、当時のジョンソン首相に宛てて閣僚が送った機微な報告書も含まれていた。その他、大使館職員の氏名や写真、個人情報が分かる文書もあったという。

スミス被告は21年11月、公務秘密法(OSA)の下での8つの罪状で有罪を認めていた。PA通信が報じた。

英検察で対テロ部門を統括するニック・プライス氏は、スミス被告の行動について、単なる金銭欲に駆られたものではないと指摘。被告はかねて「英国とドイツに対する強い嫌悪を表明する一方、ロシアの当局者らへの共感を示していた」と述べた。

その上で、被告の行動が露見し、訴追されなければ、さらなる被害が出ていた可能性もあると語った。

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