ロシア軍機がエストニア領空接近、英独戦闘機が緊急発進
(CNN) 英空軍は19日までに、ロシア軍機がバルト海のエストニアの領空へ接近したため英国とドイツの戦闘機「タイフーン」2機が緊急発進し、警戒任務を遂行したとの声明を発表した。
17日の発生で、ロシア軍機がエストニア領空に近づき、北大西洋条約機構(NATO)の戦闘機が緊急発進したのは先週だけで2件となった。
声明によると、17日に確認されたロシア軍機は軍用の旅客機「Tu134」1機、軍輸送機「AN12」の1機に護衛に当たるスホイ27型戦闘機の2機。
NATO機による緊急発進は異例なことではないが、英独戦闘機による共同の警戒任務は今回が初めてとした。英独両国や他のNATO加盟国が「緊張が高まる情勢を受け同盟国のエストニアを支える」との安心感を伝えるための作戦遂行であると述べた。
英空軍機はエストニアに派遣されており、バルト3国などの領空防衛に懸念を生じさせる航空機の飛来に対処する任務を担っている。この作戦の指揮権は英国が今年4月にドイツから引き継ぐ予定で、共同任務は同月末まで続く見通し。
黒海上空では最近、ロシア軍戦闘機による妨害行為を受けたとみられる米軍の無人偵察機が墜落する異例の事態が発生。ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、ロシア軍とNATO軍が直接衝突するリスクがくすぶっていることを見せつけた。