ウクライナ、斬首映像で戦争犯罪の捜査開始 「占拠者の『獣』の面示す」
(CNN) ウクライナ保安局(SBU)は12日、捕虜のウクライナ兵をロシア兵が斬首するところを映しているとされるSNSに投稿された動画について、戦争犯罪の疑いで捜査を開始したと発表した。
SBUは「ウクライナ人捕虜を残酷に拷問し、斬首するというロシア人占拠者の『獣』の面を示す映像が昨日投稿された」と声明で述べ、「ウクライナ刑法438条第2項に基づき、この戦争犯罪の調査を開始した」と明らかにした。
SBUのマリウク長官は「我々はこの冷酷な人間を見つけ出す。必要なら、地面の下だろうが、どこにいようが捕まえる。彼らは必ず罰せられるだろう」と述べた。
CNNはツイッターに投稿されたこの映像を確認した。ロシア兵が刃物でウクライナ兵の頭を切り落としているところを示すものとみられ、映像冒頭に入っている声はウクライナ兵が最初は生きていた可能性を示唆している。映像には強いぼかしがかかっており、地面の植物の量から夏に撮影されたように見える。
斬首されたウクライナ兵を撮ったとみられる映像は過去1週間で2本、SNSに投稿された。この映像はそのうちの一つで、もう1本はそれより最近に撮影された可能性がある。
ウクライナのクレバ外相は、ロシアが現在、国連安全保障理事会の議長国を務めているのは「ばかげている」と批判。「ロシアのテロリストはウクライナと国連から追放され、犯罪の責任を負わされなければならない」とツイートした。
ポドリャク大統領府長官顧問もツイッターで「ロシア兵が戦争捕虜となったウクライナ兵の斬首を楽しんでいる様子が映っている。ロシア兵の獣的な性質を示しており、ロシアが血に飢えていることをまたも世界に確信させるものだ」と糾弾した。
この映像は過去1週間でSNSに投稿された2本のうちの一つ。もう1本はそれより最近に撮影された可能性がある。