ウクライナ兵の頭部切断遺体か SNSに2本のビデオ
(CNN) ウクライナ軍兵士の頭部が切断された遺体を撮ったとみられる2本のビデオが最近、相次いでSNSに投稿された。
1本目は8日、親ロシア派のSNSチャンネルで流れた。ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の傭兵(ようへい)がウクライナ東部の激戦地バフムートで撮影したとされ、破壊された軍用車の隣に頭部を切断されたウクライナ兵2人の遺体が横たわっている。
ビデオには話し声も入っているが、人物の身元を隠すために加工したことがうかがえる。ロシア語で「(装甲車が)地雷にやられた」と話し、笑いながら「だれかがやってきて頭を切り落とした」とも言っている。
兵士らの遺体はさらに両手を切り落とされているように見える。
2本目のビデオは強いぼかしをかけた状態でツイッターに投稿された。地面の植生から、夏に撮影されたように見える。ロシア兵がナイフでウクライナ兵の頭を切り落としている場面とされ、冒頭にはウクライナ兵が最初は生きていた可能性を示唆する声が入っている。
2本のビデオが浮上した直後、ウクライナ大統領府のイエルマーク長官は「あらゆることに説明責任がともなう」とツイート。ウクライナ政府当局者はSNS「テレグラム」上で、これは「ロシアがまたもや公開した処刑ビデオ」を指したツイートだと述べた。
米シンクタンク、戦争研究所(ISW)は10日、親ロシア派のSNSにウクライナ兵の切断遺体とみられる写真が投稿されたことを受けて、ワグネルがバフムートでウクライナ兵の頭部を切断し、さらなる戦争犯罪を重ねていると指摘した。
一部の親ロシア派SNSには、切断遺体がウクライナ軍による工作だとする主張も書き込まれている。