日本の統一地方選 Z世代が当選、最年少市長や外国にルーツ持つ議員も誕生
今回の選挙では、英利アルフィヤ氏(34)も注目を集めた。英利氏の両親はウイグル系とウズベク系で、女性の権利向上やジェンダー平等を支持している。
英利氏は衆議院の補選に出馬した。亡命ウイグル人組織「世界ウイグル会議」によれば、ウイグル系の女性で国会議員に選出されたのは英利氏が世界で初めて。世界ウイグル会議は、英利氏の当選について、日本のウイグル人社会と世界に離散しているウイグルの人々にとって重要だと述べた。
ウイグル族の人々の多くは中国の新疆ウイグル自治区で暮らしているが、中国政府はウイグル族に対して人権侵害を行っていると非難されている。国連は昨年9月に報告書を発表し、そうした行為を「人道に対する罪」と呼んだ。米国は以前、中国がウイグル族やその他のイスラム系少数民族を最大200万人収容所に拘束していると非難した。中国政府はこうした申し立てを繰り返し否定している。
英利氏は日本人以外を祖先に持つ数少ない国会議員のひとりともなった。
英利氏は日本で生まれて、子ども時代に中国に渡った。その後、米ジョージタウン大学で学び、国連に勤務した。ウェブサイトによれば、留学中にウイグル族の問題について学んだ。ブログへの投稿のなかで、ウイグル族に対して行われている悲惨な弾圧と人権侵害を批判している。
同氏は、日本の男性が中心の政治や社会に光を当て、男女の賃金格差をはじめ、女性の家事や育児の負担の不平等、男性の育児への参加といった問題を取り上げている。
英利氏は昨年のブログへの投稿で、33歳の働く女性の出馬は、世界に対して、日本は前に進むというメッセージを送るものだと訴えていた。